(題目 著者 頁)
- 巻頭言 羽鳥芳雄 1
- 一枚の色紙 永井行蔵 2~5
- 書写今昔 渡邊綱也 6~8
- 卒論について 鏡花の藝術 渡邉次男 9~11
- 卒論について 卒論所感―方言研究について― 渋谷玲子 12~15
- 卒論について 私の卒論―鈴鹿本今昔物語集に於ける送り仮名の用法― 長谷川誓治 16~19
- 卒論について 芥川龍之介の文学とキリスト教―マタイ伝七章一三・一四節の私解― 中村昌司 20~28
- 卒論について 理性と感情の相剋―浮舟をめぐって― 佐々木美智子 29~34
- 綾子舞と俚謡 近藤忠造 37~39
- 『曽根崎心中』劇の展開覺書―宝暦十一年上演『おはつ/徳兵衛 曽根崎模様』まで― 諏訪春雄 40~58
- 「国文学会」回顧 熊倉清隆 59~60、39
今から58年前に創刊された学会誌『国文学会誌』です。その後、『新潟大学国語国文学会誌』と名称をかえて今に至っています。本号には当時の羽鳥芳雄教授の「巻頭言」が掲載されています。その一部を以下に転載します。
現在わが国文学科に在籍する学生は三十数名の多きを数え、また過去四回に渉って送り出した卒業生の数も、略々これに近いものが有る。これら多数の人たちが何らかの機関を通じて一つに結びつき、協力して専門の研究に従事し、斯道の発展に力めることは、非常に大きな意義を持つことと思われる。今回創刊される機関誌は、そうした趣旨の下に、各自の国語国文学に関する研究や、貴重な体験や、その他種々の意見なり感想なりを、自由にこだわりなく発表出来る場を提供するものである。
この精神は、現在も新潟大学人文学部国語国文学会と機関誌に生きています。日本・アジア言語文化学プログラム(日本語学・日本文学分野)で学ぶ教員と学生は、歴代の卒業生とともに学会を通じて「斯道の発展に力める」べく、日々の教育・研究に励んでいます。