高橋早苗 Takahashi Sanae (准教授)
平安時代に創り出された『源氏物語』や『夜の寝覚』などを中心に、王朝物語の世界について日々考えています。「豪華絢爛」といった言葉が付与されがちな王朝 物語ですが、その華やかなイメージとは裏腹に、多くの作品に「憂愁の思い」が深く織り込まれているところに心惹かれます。授業では、上記以外の作品も取り 扱います。テキストの表現一つ一つを吟味したうえで、各人それぞれの「読み」を提示してもらいたいと思っています。
これまでの卒業論文題目(最近3年分)
- 『夜の寝覚』における〈暁〉
- 式子内親王の和歌における物語受容
- 『更級日記』の研究
- 『源氏物語』の研究―「雨夜の品定め」をめぐる女性達―
- 『とりかへばや物語』論―女君の独自性―
- 『枕草子』の研究―雪山の章段をめぐって―
- 『建礼門院右京大夫集』の研究―右京大夫にとっての「雪」―
- 『篁物語』の研究―一部構成の試論―
- 『古今和歌集』の研究―恋歌の配列と『伊勢物語』―
- 『讃岐典侍日記』における和歌の機能
- 『六百番歌合』の研究―「否定的評語」の観点から―
- 『蜻蛉日記』論―作者の内なる自己認識―
- 『竹取物語』の研究ー竹と月の結びつきー
- 『平中物語』の研究ー人物像の違いを通してー
- 『和泉式部日記』の研究ー季節の描写を起点としてー
- 『狭衣物語』の研究ー巻二の諸本における「女二の宮物語」の様相ー
新潟大学 研究者総覧(高橋早苗)